12月4日(木)に引き続き2日目の講演会。前回は奈良の国宝仏について
時代別、制作技法別にご紹介した。今回は京都の国宝仏を寺院毎に
ご紹介。京都を旅行される際にぜひご参考にして頂きたい。
会場入り口の掲示板 講演会会場の様子
京都における奈良時代以前の国宝仏は広隆寺2件、東寺1件(唐からの
請来)、観音寺1件、蟹満寺1件と合計5件だけ。大半は平安京遷都後に
制作された仏像。
国宝仏を所蔵される17寺院の中から、2件以上または奈良時代以前の
仏像を所蔵される寺院にスポットを当てた。(勝手に決めた基準)
京都の寺院所蔵の国宝仏 ご紹介する寺院創建縁起
平安京遷都後の歴史についても第50代の桓武天皇から第60代の醍醐
天皇までの系譜を中心に側近・高僧・藤原氏(藤原北家)との関わりに注目
しながら概観してみた。(あくまで個人的な興味でざっくりと取り上げたもの
であり、妥当か?)
また、時代区分としての弘仁貞観時代は784年、桓武天皇の長岡京遷都
から894年、菅原道真の進言による遣唐使廃止までの期間であり、時代を
築いた人たちの足跡と言える。
8世紀から10世紀創建
の寺院に関わる人物
寺院創建にどのような歴史的背景があったかを知ることで仏像拝観の
楽しみが増すことは体験的に実感している。芥川賞作家・三田誠広氏は
この時代の小説をたくさん書かれている。仏教に造詣の深い氏の小説は
大変興味深く読むことだできる。歴史は家系図と言われている点も全く
同感である。
10寺院、30件151軀の仏像をご紹介した。各寺院の中で代表的な仏像
は次の通り。
は次の通り。
① ② ③
④ ⑤ ⑥
⑦ ⑧
⑨ ⑩
①広隆寺・弥勒菩薩半跏像 ②観音寺・十一面観音菩薩立像
③蟹満寺・釈迦如来坐像 ④東寺・不動明王坐像(五大明王のうち)
⑤神護寺・薬師如来立像 ⑥仁和寺・薬師如来坐像
⑦清凉寺・阿弥陀三尊像 ⑧浄瑠璃寺・九体阿弥陀坐像
⑨平等院・阿弥陀如来坐像、雲中供養菩薩像
⑩蓮華王院三十三間堂・千手観音坐像
皆さん最後まで熱心のお聴きいただき、気持ちよく話すことができました。
今回を機にご縁が深まることを願ってやみません。(合掌)
0 件のコメント:
コメントを投稿