東博・表慶館での特別展は珍しい。この建物は皇太子(後の大正天皇)の
ご成婚を記念して建てられた日本ではじめての本格的な美術館とのことだ。
昭和58年(1978年)、重要文化財に指定された。
今回の参加者は10名。建物が気に入り、先ずは表慶館を背にして、
記念撮影。
特別展は第1章から第7章までの7部構成になっている。
第1章の「仏像誕生以前」から始まり、第2章「釈迦の誕生」、
第3章「仏の姿」、第4章「さまざまな菩薩と神」となる。
大乗仏教の広がりと造仏の歴史を辿ることができる。そして、第6章では
「密教の世界」へと繋がる。第5章や第7章ではそれぞれ
「ストゥーパ(仏塔)」や「経典」を扱ったコーナーもある。
① ② ③
上図は左から
①菩提樹の礼拝(紀元前2世紀)、②仏坐像(1世紀頃)、
③仏伝「出家踰城」(2世紀頃)。
仏教、仏像の歴史を整理するのに良い。
四相図は釈迦の一生を描いた浮彫図。
即ち、「誕生」「成道」「初転法輪」「涅槃」の四大事を描いている。
(下段から上段へ)
四相図(5世紀頃)
インドの仏は日本の仏と全く違う。躍動的、肉感的、刺激的で
心を和ませる仏とは言い難い。
やはり、我々日本人には穏やかな日本の仏像に魅かれる。
運よく、今年、国宝に指定された「東大寺 弥勒仏坐像」と
「醍醐寺 虚空蔵菩薩立像」が本館に展示されている。
そこで、本館へ移動し、国宝仏二軀を拝観することとした。
東大寺 弥勒仏坐像 醍醐寺 虚空蔵菩薩立像
国宝指定の仏像はこの2件を含め130件となった。
両像とも、小さいながらどっしりとした重量感を感じた。