2021年5月31日月曜日

「神仏習合」について考える


「お盆」や「除夜の鐘」は仏教に由来した行事であろうし、「節分」や
「初節句」などは、神道に由来したことだろうと想像する。

初詣はお寺にも神社にも行く。七福神巡りでは、お寺、神社の区別なく
参詣する。多くの日本人は神仏をあまり分けて考えていないように思わ
れる。嘗ては、仏壇と神棚が家の中に違和感なく、併存していた。

明治の神仏分離令は、古来からの宗教観に暗い影を落とすことになった。
国家神道の政策は誤りであったと反省し、戦後は信教の自由が保障され
た。また、宗教を過度に意識し、語ること自体がタブー視されたのでは
ないか?

いかに生きるかを考える上で、宗教は極めて有益な視点を提供してくれ
るように思える。宗教をタブー視することは、精神性に深みの無い、
俗物的な人間ばかり多くなるのではないかと危惧する。

何でも受容する柔軟性は、日本人の良さと言える。一方、無節操なまでに
何でも受け入れる姿勢に軽薄さを感じることもある。商業主義に乗せられ
易いのは国民性か? クリスマスのケーキ、バレンタインのチョコレート、
ハロウィーンの仮装などの文化的な背景に無頓着のまま、上辺だけを真似
する風潮はいかがなものか。

「神仏習合」を通して、日本人の神仏に対する姿勢を見つめ直してみたい。
参考にした本は以下の通り。
❶             ❷
<続く>