2012年8月9日木曜日

BAC 第5回見仏会は 「深大寺」













深大寺バス停10時、参加者20名が集合。事前学習のためか、今まで
以上に、参拝への強い意気込みが感じられる。

拝観の順番を提案、皆さんに了承頂いた。山門⇒本堂⇒元三大師堂
⇒開山堂⇒万霊塔⇒釈迦堂⇒深沙大王堂と回ることとした。

「浮岳山」の扁額がかかった山門を通ると、直ぐ左手に「そば守観音」の像
が眼に入った。右手に蕎麦露、左手に蕎麦の実とのことだが、水瓶と蓮華
と言っても良いような形をしていた。愛嬌が感じられる観音さまだ。

本堂は垂れ幕がかかり、ご本尊をしっかり拝観することができず、残念。
お隣の元三大師堂では、参拝者が正座。お坊さんと一緒に読経する声
が響いていた。我々も座り、しばらくの間、読経の声に耳を傾けていた。
この堂のご本尊(元三大師)は秘仏で二十五年に一度の御開帳とのこと。
中央には鏡のようなものが置かれて、姿かたちは全く窺うことができない。
ただ、角大師を表す絵が柱に貼られてあった。

開山堂では、ご本尊の薬師如来始め、諸尊像を格子越しに眺めることが
できた。中尊が薬師如来、左脇侍に弥勒菩薩、右脇侍が十一面観音、
更に両外側は開基の満功(まんくう)上人と改宗の大楽大師とのことだ。
やはり、仏さまは間近で拝観したいものだ。

万霊塔がペットのお墓とは驚いた。「南無十二支観世音菩薩」と書かれた
旗の意味が理解できた。立派なお墓に複雑な気持ちになる。

本日のお目当てである白鳳仏が祀られている「釈迦堂」へ向かった。
ガラス張りのお堂の中央に「釈迦如来倚像」が置かれ、両脇侍は左・普賢、
右・文殊と通例とは逆の配置で仏画が掲げられていた。欠けた指はしっかり
確認できたが、耳の穴までは分からなかった。「もっと大きいと思っていた」
との声も聞こえてきた。写真だと大きく見えてしまうようだ。
この癒し系仏さまの前で、しばらく歓談しながら、眺めていた。

更に、延命観音、深沙大王堂と拝観し、最後に、記念撮影で深大寺見仏会
を終了とした。
昼食に名物・深大寺蕎麦を頂き、その後、深大寺城跡、水生植物園を散策
しました。





2012年8月2日木曜日

貝瀬先生講演会「深大寺と白鳳期の仏像」開催!








BAC8月定例会は貝瀬先生の講演会。 30名の皆さんが集まり、会場は
大盛況でした。さすが貝瀬先生! テーマは「深大寺と白鳳期の仏像」。

深大寺と言う名前の由来や秘仏・深沙大将の像が祀られる経緯など、伝説
となった物語を知りました。「忿怒相、左手に蛇、髑髏を貫いて瓔珞とする」
とはどんなに薄気味悪い姿だろうか。この恐ろしさがいいのでしょうか。

また、法相宗から天台宗へ変わったこと、更には、ご本尊が釈迦如来から
阿弥陀如来へと変わって行ったことは時代を反映したことでしょうし、また
仏教が庶民に浸透していったことを感じました。

厄除元三大師(角大師)については、ぜひ、ご尊顔を一度は拝ませて頂きた
いと思いました。深沙大将、元三大師といい、深大寺では秘仏で見た目が
こわい仏さまが重なっています。

元三大師⇒厄除け⇒参詣人⇒深大寺そばへの結び付きは面白い。

今回の講演会テーマの一つ釈迦如来倚像については、大変謎が多い。
その謎を調べることが白鳳期の仏像を知ることへつながるとか思いました。
(BACで研究班を結成しましょうか!?)

白鳳期というのは政治的な時代区分ではなく、飛鳥時代と明らかに違う特徴
があったため名づけられたことも学びました。

来週の見仏会は深大寺! これで事前学習はばっちりです。
漫然と眺めるのではなく焦点を絞って、問題意識を持って拝観することが
仏像に詳しくなる近道のようですね。(貝瀬先生のお言葉)