2015年4月23日木曜日

東博「インドの仏」を観覧!



東博・表慶館での特別展は珍しい。この建物は皇太子(後の大正天皇)の
ご成婚を記念して建てられた日本ではじめての本格的な美術館とのことだ。
昭和58年(1978年)、重要文化財に指定された。

今回の参加者は10名。建物が気に入り、先ずは表慶館を背にして、
記念撮影。
 
特別展は第1章から第7章までの7部構成になっている。
第1章の「仏像誕生以前」から始まり、第2章「釈迦の誕生」、
第3章「仏の姿」、第4章「さまざまな菩薩と神」となる。
 
大乗仏教の広がりと造仏の歴史を辿ることができる。そして、第6章では
「密教の世界」へと繋がる。第5章や第7章ではそれぞれ
「ストゥーパ(仏塔)」や「経典」を扱ったコーナーもある。
 ①           ②           ③
上図は左から
①菩提樹の礼拝(紀元前2世紀)、②仏坐像(1世紀頃)、
③仏伝「出家踰城」(2世紀頃)。
 
仏教、仏像の歴史を整理するのに良い。
四相図は釈迦の一生を描いた浮彫図。
即ち、「誕生」「成道」「初転法輪」「涅槃」の四大事を描いている。
(下段から上段へ)
四相図(5世紀頃)
 
インドの仏は日本の仏と全く違う。躍動的、肉感的、刺激的で
心を和ませる仏とは言い難い。
やはり、我々日本人には穏やかな日本の仏像に魅かれる。
 
運よく、今年、国宝に指定された「東大寺 弥勒仏坐像」と
「醍醐寺 虚空蔵菩薩立像」が本館に展示されている。
そこで、本館へ移動し、国宝仏二軀を拝観することとした。
 
   東大寺 弥勒仏坐像  醍醐寺 虚空蔵菩薩立像
 
国宝指定の仏像はこの2件を含め130件となった。
両像とも、小さいながらどっしりとした重量感を感じた。
  

2015年4月18日土曜日

杉の樹大学同窓会主催 仏像講演会開催!

平成25年4月を初回に、毎年4月、仏像の講演会を依頼される。
今年が3回目となる。

お蔭様で毎回、会場が超満員となり、講師冥利に尽きる。
今年も126名の方がご参加と聞く。
            講演会開始直後           終了後の質問タイム
 
今年は3回目とあって、寺院創建、仏像造立の経緯など、
歴史的な側面にも言及。飛鳥、白鳳、天平、弘仁・貞観 各時代を代表する
寺院と仏像をセットでご紹介した。
 
ご紹介した古刹、仏像は次の通り。
 
更に伽藍配置の時代的な変遷も触れた。
伽藍の中心が塔から金堂へ移って行く推移をご紹介した。
飛鳥寺⇒四天王寺⇒法隆寺⇒薬師寺⇒東大寺⇒大安寺。
 
熱心にお聴き頂き、大変充実した2時間となる。
学習会でご一緒も皆さんも大勢ご参加。
そのメンバーのお一人、石澤さんはお姉さんにお声掛けされ、
お姉さんが千葉から馳せ参じてくださった。
何と有難いことか。感激!
 
毎年、このような講演会を企画して頂き、
杉の樹大学同窓会・橋本会長はじめ役員の
皆さんに感謝。

2015年4月17日金曜日

井戸さん「神社」について解説する


ぽかぽかとした穏やかな日、会員24名が集合。
今回から定例会のご案内を新幹事の朝比奈さんが担当された。
今後の会場設営などは、一組5名ずつの輪番制で行うこととした。
橋本さんから26年度の会計報告があった。
新会計は渡辺さんにお願いした。

本日のメインは井戸さんの「神社」解説。
井戸さんは、神社に詳しく、また年間100を越える神社を
参詣されているようだ。
ご参加の皆さん       解説される井戸さん
 
「神社の起源と歴史」
「全国展開した神社ー数の多さ上位8位の神社」 
「祭神による神社の区分」
「鳥居の種類」
「社殿建築の見わけ方」 
「ミヤ(宮)系とヤシロ(社)系」
と大変広範囲に解説された。
その後、参詣された神社の写真をスクリーンに映しながら
更に補足された。
 
「神社のことが良く分かった」 
「お寺と違って、神社は色鮮やかな建物が多い」
「お寺は仏像、神社は建物が魅力かな」
などの感想が聞かれた。
 
時間が足らず、質疑応答ができなかった。
その分は来月に回すこととした。
また第2弾を望む声が多数あり、ぜひお願いしたい。
 
神社のことが大変良く理解でき、更に詳しく知りたいと思うほどです。
特に印象に残った
ことを挙げると・・・
 1.神社が神道の神々を祀る建物であり、
   神道は基本的に農業祭祀が始まりということ
 
 2.神社神道の変遷が大変分かりやすく時代区分されていた
   大和朝廷が全国にあった神社を国家管理とする
    「神祇制度」を確立したこと
   更に神仏習合で奈良時代「神身離脱」という理論が
    唱えられ、仏教側から神様を取り込んだこと
 
その他、盛りだくさんの内容でした。
今度は神社と寺院を関連付けて整理するのも
面白いのではないかと感じた。

           出雲大社の境内          宮城県・塩釜神社の鳥居

 


2015年4月10日金曜日

「仏像の観方(見方)、楽しみ方」講演会のお知らせ

新年度4月からの仏像講演会依頼が届いています。
基本的には、体験に基づく、観方や楽しみ方についてお話させて頂く予定です。

ご都合の良い方にご参加頂けると有難いです。
下記1番、2番はご案内が出ています。3番、4番については、これから、ご案内が
出されます。
なお、3番は中野区の団体からのご依頼で、中野区シニア向け講座となっています。

1) 4月18日(土) 13:30~   (高井戸)高齢者活動支援センター
http://www2.city.suginami.tokyo.jp/event/event.asp?event=23708
 
 2) 6月4日(木)、11日(木) 10:00~ 阿佐谷地域区民センター


 3) 7月7日(火) 14:00~ 中野ゼロホール
 
4) 7月16日(木)、30日(木) 10:00~ 高井戸地域区民センター
 
 

2015年3月26日木曜日

大本山 川崎大師 平間寺を参拝!


好天に恵まれ、17名が川崎大師を参拝する。お寺に到着すると、
お坊さんのお迎えを受けた。お坊さんのお名前は小山夏津成様。
早速、参拝の仕方についてご説明を受け、手水舎で手と口をと清めた。
 
身を清めた後に、本堂に案内される。ご本尊厄除弘法大師を
お参りしてから護摩壇の真横に着席する。お坊さんの説法に
耳を傾けながら、護摩供養が始まるのを待つ。
 
大勢のお坊さんが護摩壇の前に正座する。読経や太鼓の音
と共に火が焚かれて、護摩木が燃え盛る。
なかなかの迫力に圧倒される。合掌して「南無大師遍昭金剛」
の名号を唱えた。
 
護摩供養を「お護摩」と呼んでいる。護摩は梵語でホーマといい、
「焚く(たく)」、「焼く」などの意味をもつ音写文字。
仏の智慧の火で煩悩を焼きつくすことを表わしている。
 
護摩木を焚いて、ご本尊・厄除弘法大師を供養し、その功徳に
浴することになる。
ご本尊は弘法大師、左脇壇に不動明王、右脇壇に愛染明王が
安置されていた。
(お護摩の写真は撮影できないため、掲載は無い)
 
お護摩終了後、広い部屋に案内され、お坊さんのご挨拶や
川崎大師の縁起などについてご説明がなされた。
寺号は…
「金剛山金乗院平間寺(こんごうさんきんじょういんへいけんじ)」。
やはり川崎大師の方が、馴染みがあり、親しみが持てる。
 
真言宗智山派大本山、宗祖は弘法大師空海、
中興の祖は興教大師覚鑁(かくばん)。
関東の智山派三大本山は他に成田山新勝寺と高尾山薬王院。
川崎大師の縁起を話されるお坊さん
 
引き続いて、境内のご案内をして頂いた。
境内図とお寺の縁起は次の通り。
 
厄除弘法大師略縁起         境内案内図
 
最初に、ご案内された堂宇は経蔵。
真正面に金色の釈迦如来坐像が鎮座し、像前に
大きな五鈷杵が置かれていた。
 
経蔵には中国最後の木版大蔵経と言われる「乾隆版大蔵経」
が収蔵されている。
堂内ぐるりと壁一面に経典が積み上げられている。
天井の飛天や龍の図が色鮮やかに描かれている。
ふくよかな飛天はちょっと悩ましい。
 
経蔵の中を見学する皆さん


次は、人気スポット「遍路大師尊像」。
弘法大師像の前に並べられた草履に水をかけ、
四国八十八カ所霊場のお砂踏み参拝をする。

数年後には百観音霊場も創設されるとのこと。
西国三十三、東国三十三、秩父三十四の観音様で百観音。
百観音霊場巡りが一度にできるとは、有難いようでもあり、
ちょっと要領が良すぎるようでもある。
草履に献水
 
続いては、「やすらぎ橋」を渡り、薬師殿へ向かう。
太鼓橋を渡ったところには、またもや金ぴかの釈迦如来坐像が鎮座。
経蔵の釈迦が説法印であったのに対し、こちらの像は降魔印
(ごうまいん)といい、魔物を打ち倒す印。

その後悟りを得る、成道(じょうどう)となり、合わせて
「降魔成道釈迦如来像」となる。
やすらぎ橋の向こう側にはインド風の白い建物、薬師殿が見える。
やすらぎ橋        降魔成道釈迦如来坐像 

薬師殿の薬師如来と十二神将
 
薬師殿で暫く歓談した。撫で薬師像も安置され、
皆さんあちらこちらと撫でまわしていた。
そんなに撫でたら、お薬師さんも困ってしまうのでは?
 
最後に、唯一戦災を免れ、焼け残った稲荷堂を参拝。
すべてが焼ける中、残るとは何か強いパワーを感じる。
ご利益にあやかりたい。
稲荷堂             大本堂を背に記念撮影
 
(アップの写真)
 
大本堂 を背にして、記念撮影。
シャッターは経蔵受付のお坊さんにお願いする。
ご案内頂いた小山様にお礼を言い、川崎大師を後にした。
門前にあるお蕎麦屋さんで皆舌鼓を打った。
大変楽しい一日となりました。南無大師遍昭金剛 合掌!
 
なお、頂いた資料の中に、
平成27年度川崎大師仏教文化講座のご案内があった。
「空海の諸思想」全7回の講演会(1講座1000円)。
毎回日曜日2時~3時30分。
空海にご興味のある方にはお勧めです。
 
初回は5月3日(日)福田亮成 川崎大師教学研究所長です。
福田所長は空海研究会の第一人者、
私の所属する「空海研究会」の主宰者、
以前、BACでもご講演頂いた先生です。
 
 
 

2015年3月20日金曜日

山森さん 第二弾「いにしえの色彩[青]を求めてNo.2」

3月の定例会は山森平世さんの第二弾
「いにしえの色彩[青]を求めてNo.2」のご発表。
参加者21名は、ロノ字配席に適正人数となり、
お互いの顔を見ながら、質疑応答もできる。

今回は、「色彩の変遷」「いにしえの仏像・絵画の色彩」
「色彩豊かな仏像等のCG復元やお堂の復元」をテーマにお話頂いた。

古代エジプトで色彩文化が花開いた話に始まり、ツタンカーメンの色、
中国の陰陽五行説での五色の話、日本では邪馬台国・卑弥呼時代の色
について時代を追って解説された。

 
特に、興味を引いたのが、聖徳太子「冠位十二階」
での色を指定したことだ。
 
紫は今日においても、高貴な色との認識がある。この時代から、
最高位の色とされていたことを改めて、再確認できた。
色の分類もランクも時代と共に変化している。
色名の充実が図られたのは主に、奈良・平安時代になって
からとのこと。
 
色の変遷は967年(平安中期)から1704年、ドイツ・ベルリンでの
「プルシアン・ブルー」の発見まで飛ぶ。
葛飾北斎もこの「プルシアン・ブルー」を用いて、描いたと聞いている。
 
この青が無かったら、北斎の名が世に知られることも
無かったかもしれない。
そう考えると色の及ぼす影響は極めて大きい。

仏像の髪色については「奈良博・薬師如来坐像」や
「弥勒寺・弥勒仏坐像」などの事例で解説された。
顔料は群青が使われたようだ。


復元されたものとして、三千院の舟底天井の色彩が鮮やかだ。
極楽浄土をイメージさせる。
画像を駆使しての解説、大変分かりやすく、皆さん満足されたこと思う。
「青」をこれほど熱心に研究される山森さんの情熱に頭が下がる。
 
青以外の色は、色んな物質から採取可能であるが、
青は極めて難しいようだ。
これを機会に今一度「青」について、考えてみたい。
そう言えば、LEDも青が最後となった。やっぱり「青」は神秘的な色だ。
 


2015年3月14日土曜日

根津美術館「救いとやすらぎのほとけ 菩薩」を観覧


荻窪東館の講座にご参加の皆さんと根津美術館を訪れた。
今回、根津美術館所蔵のコレクションの中から菩薩を表した作品、
約40件が展示される。菩薩に限定した展覧会というのも面白き企画だ。

展覧会チラシ
 
菩薩で一番ポピュラーなのは「観音」と「地蔵」。「文殊」や「普賢」が
次に続くように思える。
観音信仰は古く、飛鳥時代からあったとのこと。
したがって、観音菩薩像は飛鳥時代銅造、木造共に展示されていた。
木造・漆箔の観音菩薩像が印象に残る。
お顔立ちは飛鳥と言うより白鳳期の童子形に思われた。
 
一方、地蔵信仰は平安末期から鎌倉にかけて始まったようだ。
当然のことながら、作品もすべて、鎌倉時代以後のもの。
末法思想で一気に広がったことだろう。
 
観音、地蔵は六観音、六地蔵でも造像される。
六道世界の救済者として、その役割を担っている。
極めて慈悲深い仏さま。人気の最大要因と思える。
 
密教での普賢菩薩は普賢延命菩薩と呼ぶとの解説があった。
天台系は二臂、真言系が二十臂で造像されるようだ。
基となる経典によって、呼び名が違ったり、宗派によって
造像面で違いが出てくるとは少し厄介だ。
 
「普賢菩薩十羅刹女像」仏画は普賢菩薩が女性からの信仰が
いかに厚かったかを物語る。
女性は救われないという不合理がまかり通る時代に、女性にとって
有難いほとけであったに違いない。
他の仏画では稚児文殊像は可愛らしく、図像も鮮明で、印象に残る。
 
更に注目したのは「虚空蔵菩薩像・如意輪観音像(華鬘)」。
この組み合わせは、何に基づいているのだろうか。
奈良・東大寺大仏の脇侍と同じ組み合わせだ。
密教の儀軌に何かあるのだろうか。
 
別の展示室に「北野天神縁起絵巻(根津本)」が
巻一から巻三まで展示されている。
百年に一度の天才と言われる学問の神様、
菅原道真の生涯は興味が尽きない。
 
仏教美術史上において、遣唐使廃止は時代を
区分する大きな出来事。
その決定を進言したのが道真。
仏像好きの我々にとって、何がしかの繋がりを感じる。
 
観覧後は、庭園を散策した。
メンバーのお一人がお仕事で海外へ赴任される。
別れを惜しんで、記念撮影となった。
(3名は先にお帰りになっため写らず。)
 
根津美術館の庭園での記念撮影
 
根津美術館まで来られたら、ぜひ参拝をお勧めするお寺がある。
永平寺別院・長谷寺。「長谷寺」と書いて、「ちょうこくじ」と読む。
麻布大観音の名がつく十一面観音菩薩立像。
像高約10mもある樟の一木造り。
お顔立ちは正にビーナス。
頭上の化仏は三段になっている。
暫く、椅子に腰かけて、眺めていた。
 
麻布大観音と解説文
 
天気にも恵まれ、菩薩のような皆さんと菩薩を観覧し、
幸せな気分となりました。(合掌)