生憎の小雨にもかかわらず、JR西大井駅改札口に22名が参集。
今回の主目的は大井の大仏(おおぼとけ)「五智如来」を拝観することだ。西大井駅から如来寺へ向かって歩き始めると、右手に伊藤博文の墓所が
見える。門扉に閉ざされているが、鬱蒼とした木々が茂っている。
如来寺に到着し、ご住職へご挨拶に伺う。拝観については先週にお願い
してあり、直ぐに許可された。
最初に、五智如来が鎮座される瑞應殿を参拝。見事な大仏が横一列に
並んでいる。右手一番奥から左へ、薬師如来、宝生如来、大日如来、
阿弥陀如来、釈迦如来の順になっていた。
暫くするとご住職がお見えになり、五智如来や、寺院の歴史についての
解説をして頂いた。
瑞應殿 五智如来(図録から)
養玉院如来寺は、下谷(台東区)の養玉院と、高輪(港区)の如来寺が
大正15年に合併して西大井の現在の地にできた寺。先々代のご住職
は川越の喜多院でご住職を務められた後、この地で寺院合併の労を
取られ、養玉院如来寺一世となられた。(養玉院歴代住職では二十四世、
如来寺では二十五世になられる。)
ご住職のお話を伺って、先々代ご住職のご尽力なくして、この堂々とした
五智如来の拝観は叶わなかったと容易に想像できた。有難いことだ。
拝観を終え、ご住職と一緒にお堂をバックに記念撮影をする。
ご住職と一緒に記念撮影
次に案内されたところは本堂。お堂の扁額に「大雄寶殿」とある。
何と呼ぶのだろうか。京都にある黄檗宗・萬福寺では「だいおうほうでん」
と読んでいた。いずれにしても本堂のことのようだ。
本堂 本堂の釈迦三尊像
この像がこちらに安置されることに至った経緯が興味深い。ある禅寺
の檀家ご夫妻が、本像を寄進しようとしたが、その住持が本尊に帰依
しない。そこで、そのご夫妻は養玉院の檀家となり、こちらに移坐され
たそうだ。三尊像とも、京都・萬福寺の像と良く似ている。宋風の色合い
が濃い。
その他、本堂内には曼荼羅、六道絵、天海上人坐像等々、見どころが
たくさん。また2月15日の釈迦入滅の日には大きな涅槃図が掛けられ
るとのこと。一度拝観したいものだ。
金剛界曼荼羅 胎蔵界曼荼羅
六道絵
最後に不動明王三尊像のお堂へ移動。小さなお堂で、脇侍の二童子
矜羯羅童子、制叱迦童子が可愛らしい。
親切なご住職ご夫妻のお蔭で大変楽しい見仏会となりました。
このお寺は、昨年10月「大井のおおぼとけがやってきた!
ー養玉院如来寺の歴史と寺宝ー」品川歴史館特別展を開催されて
いる。その時の図録もあり、早速購入。もっと詳しく調べてみよう。
悪天候にも関わらず、大勢の方にご参加頂き、ありがとうございました。
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