2013年10月18日金曜日

山森さん「伎楽面」について解説する!


10月の定例会は23名の参加。毎月、案内メール送付の会員は30名。
出欠が入れ替わるものの、毎回7~8割の参加で推移している。

最初に、先月の「興福寺 仏頭展」について、感想を伺う。皆さん一様に
「仏頭が若々しかった」「こんなにじっくり眺めたのは初めて」等々、大変
好評だった。

幹事2人で参加した日経ホールでの「興福寺 仏頭展 トークショー」の
模様を報告。全盛時は3000~5000人もいた僧侶の人数が現在8名
になっていると話したところ、驚きの声が上がった。

「手を打てば、はいと答える、鳥逃げる、鯉はあつまる猿沢池」の句は
三者三様、見る世界がそれぞれ違うことを的確に表現している。この
句に、皆さん納得と頷かれていた。現象だけでなく本質・本体を見極め
なさいと言うことであり、「法相宗」という名前の由来につながるようだ。

仏像装束ショーの様子も撮ってきた写真を映し、如来、菩薩、天部の
装束をお見せした。会場が盛り上がった雰囲気も伝わったことと思う。


本日のメイン、山森平世さんの「伎楽面のご案内」。
伎楽面について解説される山森さん

伎楽面が日本に伝わった歴史と仏教伝来とが軌を一にしていたとは
驚いた。年表からひも解く伎楽と題して、歴史的な出来事と関連付けて
伎楽面を紹介された。

伎楽は主に寺院の仏教行事として、寺院屋内・境内にて寸劇で演じら
れていたようだ。余興的な要素もあり外国からの使節の接待にも演じ
られたとのことだ。

烏天狗や獅子舞などの源流もこの伎楽面にあるようだとの解説があった。
また、仏教を広める上でのPR活動にも一役買っていたとの話は、大変
興味深い。

伎楽面の名称・起源と14種類の役柄についてはスライドを観ながら
解説された。
              治道             獅子
 
              呉女             迦楼羅
伎楽面での演技を見るにはどうしたら良いかとの質問が出た。
一度、機会を作って「平成伎楽団」を見に行こうということになった。
 
今月は金沢文庫「東大寺展」を見学予定。出展作品の事前学習と
東大寺の縁起について理解を深めた。
 
出展の中には康慶(運慶の父)作の「伎楽面 治道」もあり、皆さん
楽しみが一つ増えたことと思う。
 
【予告】
11月定例会では杉原攝子さんの「仏画ができるまで」。
仏画制作の解説と合わせ、作品のご披露も予定。
お楽しみに!!
 
 

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