2014年3月21日金曜日

小池博さん「仏の三十二相」について語る

 
BACがスタートしてちょうど2年が経過する。会員も増え、お名前とお顔が
一致しない方も多くなってきた。そこで、今回は名簿を見ながら簡単な自己
紹介から始めた。皆さん、ご自身の関心事やBAC参加のご縁、仏像との
関わりなどをご発表された。親近感も増したように感じた。(参加者25名)

今回のメインは小池さんが「仏の三十二相」についてまとめられたものを
ご発表されること。前置きとして、仏の顔に関心を持ち始めた経緯について
話された。仏の顔にうっとりし、なぜだろうかと思ったのがきっかけとなって、
調べるうちに三十二相に辿り着いたようだ。

また、仏教以外の宗教では偶像に対してどのようなスタンスなのかについて
解説された。大変興味深い。

金子啓明氏「仏像のかたちと心」での解説を紹介された。「三十二相」とは
釈迦の偉大さを示す、身体的表現であり、普通の人間にはない異形をとる
ことで、人間をはるかに超えた超越性や神秘性を暗示するものである。

具体的な三十二相については『大智度論』という経典に書かれており、
すべて適応されるのではなく、取捨選択されて、表現されるとのことだ。

確かに基準は決まっていても、仏像制作発願者の要望や仏師の表現方法、
あるいは時代的な流行などによっても大分相違するだろうと想像がつく。

三十二相が適用された仏像をスクリーンに映し、代表的な相についての
解説を加えて頂いた。その中のいくつかをご紹介します。
        肉髻相(にっけい)   手足指縵網相(しゅそくしまんもう)

    足跟広平相(そくこんこうびょう)    足下二輪相

       解説をされる小池さん      解説を聴く皆さん
 
これから仏像を拝観される際、本日の学習が大いに参考とるものと確信。
小池さんお疲れ様。
 
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☆☆本日の定例会でのホットなニュースは橘千鶴子さんご自慢の絵画。
橘千鶴子さんが絹谷幸二さんに描いて頂いた絵。
絹谷さんは当時、藝大の学生さんだったとのこと。
橘さんの宝物!!
 
絹谷幸二さんは現在 東京藝大名誉教授、大阪藝大教授
日本芸術院会員、独立美術協会会員と日本を代表する画家。
 
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☆幹事からのお薦め図書・・・關 信子 氏 の『仏像歳時記』
 「縁日」に代表される伝統的な催しに季節感がある。
 仏像を歳時記を通して、拝観することは新しい発見となった。
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なお、3月の見仏会は急遽、鎌倉・東慶寺に変更となった。理由は
東慶寺が仏像展を開催中であり、水月観音も予約なしで拝観できる。
精進料理も楽しみとなる。
 
 




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