2017年1月8日日曜日

今年の七福神めぐりは下谷七福神!


1月7日は好天に恵まれた。朝10時、JR鶯谷駅北口改札に集合。
今年の七福神めぐりは下谷七福神。参加者は29名。仏像サロンの
メンバーに加え、荻窪東館で他のサロンにご参加の方々も大勢
来られた。

多人数のため4グループ編成し、移動の都度グループ内の人数確認を
お願いした。巡拝は案内チラシの通り寿老人の元三島神社から始め、
布袋尊の寿永寺で完了する。

「下谷七福神めぐり」チラシの地図    巡拝案内(チラシ裏面)
 
七福神めぐりでよく戸惑うことが2つある。1つは参拝の仕方、もう1つは
本尊や祭神の参拝。参拝の仕方は通常、お寺なら合掌礼拝
(がっしょうらいはい)であり、神社は二礼二拍一礼。
(回数は異なることもある)
 
お寺が、神社のような様式の設えとなっていることもある。神仏習合で
あったため仕方がないとも言える。
 
また七福神はご本尊とは別のことが多く、ご本尊の堂宇が長蛇の列と
なっている場合時間の制約もあり、割愛することがある。
 
下谷七福神は寺院6、神社1。寺院では日蓮系2、浄土系2、天台系1、
禅系1の構成となっている。
 
1.寿老人(元三島神社)
  最初に目にしたものは「茅の輪」。この輪を8の字でくぐることで
  お祓いをするとの解説があった。身を清めてお参りすることは良い。
  早速8の字に通り抜けた。
 
  この神社創建が蒙古襲来に関連していたことを初めて知った。
  必勝祈願が成就したことで創建したとする縁起が多いように思う。
  戦争に勝つことより、戦争を起こさないことを祈るばかりだ。
   
寿老人(元三島神社)の解説文    境内の茅の輪が見えてくる
 
茅の輪をくぐり本殿へ        本殿を参拝する
 
次の福禄寿(入谷鬼子母神)へ向かう。

2.福禄寿(入谷鬼子母神 真源寺)
  入谷鬼子母神は別称で正式な寺院名は真源寺。法華宗本門流の
  寺院で、ご本尊は三宝尊(仏、法、僧)。入谷鬼子母神についての
  解説に「鬼」の字に角(点)がないとある。
  悪神が釈迦に帰依して、善神になったことを意味するために角を
  無くした字を使用している。興味深い拘りだ。
  

  福禄寿の愛敬ある顔や姿には何とも言えないほのぼのとしたもの
  を感じる。名前も七福神のご利益を一身に集めている。福(幸福)、
  禄(財産)、寿(長寿)は結婚式の配席にも良く使われるほどめでたい。
福禄寿(入谷鬼子母神)の解説文    入谷鬼子母神の掲示板

福禄寿を参拝           鎮座される福禄寿像
 
3.三面大黒天(英信寺)
  3番目は英信寺。浄土宗寺院でご本尊は阿弥陀三尊像。七福神
  では大黒天を祀っている。しかも、左に毘沙門天、右に弁財天の
  三面となっている。こちらも一体で三体分のご利益を感じる、大変
  有難い福徳神と言える。
 
  三面大黒天を念持仏としていた武将が豊臣秀吉。ねねの寺・京都の
  高台寺で同様な三面大黒天を拝観したことがある。秀吉は戦場に
  まで携帯して行ったようだ。
  
  また、解説文に弘法大師御作と伝えられるとある。平安時代初期、
  弘法大師の時代に、大黒天を三面で造像することがあったのだろうか?
  少しクエスチョン。
 
  三面大黒天を祀るお堂は本堂左側にある。厨子に入った優しそうな
  笑顔の像であり、親しみが持てる。本堂には大きな数珠が下げられ、
  引く度にご利益のありそうな音がする。大数珠の前で記念撮影される
  人も多い。
  
  
  
三面大黒天(英信寺)解説文      英信寺境内へ
 
本堂の前でご夫妻記念撮影       三面大黒天像

4.毘沙門天(法昌寺)
  4番目は毘沙門天を祀る法昌寺。宗派は入谷鬼子母神真源寺と
  同じ法華宗本門流。十界曼荼羅がご本尊。解説文にあるように、
  たこ八郎の菩提寺となっている。
  
  一番目を引いたのはお堂の壁面一杯に掲げられた千手観音像
  の画像。千手観音の手にも眼があり、千の眼と千の手で見、守って
  くれると言われている。千手千眼観音とと言われる通りの姿だ。
  その千眼に圧倒される。
  
  また、山門そばに祀られた救世観音は法隆寺夢殿の像を連想
  させるような造像が 印象深い。七福神の毘沙門天をお参りし、
  次に向かった。
 
毘沙門天(法昌寺)解説文
        
法昌寺境内           お堂に掲げられた千手観音像
  
毘沙門天像            救世観音像
 
5.朝日弁財天(弁天院) 
  次は5番目の弁財天。弁天院は曹洞宗の寺院。本尊は釈迦如来か。
  解説文によると、不忍池に弁財天を建立した時期と同時とある。
  江戸初期に創建された。
 
  元々は弁財天は、川の女神、言語の神様であり、川のせせらぎが
  音楽に聞こえることから音楽の神様にもなったようだ。七福神に
  なって、弁才から弁財と書かれるようになったと聞く。色んな願いに
  応えるように、女神の功徳も増えて行ったことが、良く分かる。

  境内では、呈茶のサービスや、記念撮影用に顔を出すボードも
  用意されており、和やかな雰囲気を醸し出していた。
弁財天(弁天院)解説文      境内の参拝客

本堂内陣             ネット掲載の朝日弁財天
 
弁財天となって記念撮影       小さくなった池
 

6.恵比寿神(飛不動尊正宝院)
  6番目は日本生まれの七福神 恵比寿神。飛不動尊正宝院の
  本尊は文字通り不動明王。関東三十六不動霊場第24番札所
  になっている。天台宗系の単立寺院。
  
  七福神の恵比寿神は「きく恵比寿」と言われ、願い事を「聞く」
  とのことだ。菊の花を供えてお参りするそうだ。
  何という語呂合わせかと思う。

  お参りの後、全員揃って記念撮影。シャッターは参拝に
  来られた方にお願いした。

きく恵比寿の解説文      のぼりが立つ参道

羅漢さまの解説板        恵比寿神のそばに羅漢像
 
 きく恵比寿神を参拝    本尊の飛不動尊にお参り
 
酉年で更に飛ぶようにと飛不動尊の境内で記念撮影
 
7.布袋尊(寿永寺) 
  いよいよ最後は布袋尊(寿永寺)。時間も12時を過ぎ、お昼時間
  となってきた。寿永寺は浄土宗寺院で、ご本尊は阿弥陀如来。
  徳川二代将軍秀忠公の菩提を弔うために寿永法尼と言う尼さんが
  創建されたとある。
 
  布袋さんが大笑いする表情はいかにも大物ぶりを見せている。
  布袋尊の功徳は清廉度量とある。布袋尊は実在の人物で弥勒菩薩
  の化身とされている。

布袋尊(寿永寺)
 
参道近くの掲示板        境内に安置された布袋尊像

無病息災、家内安全、諸願成就の一年となることを祈念し、
下谷七福神めぐりを終え、解散とさせて頂いた。皆さんの
ご協力に深く感謝した。

解散後、昼食のお店を探して歩いた。運良く、大勢が坐れる
中国料理店があった。3テーブルに分かれて歓談会食をした。

歓談する皆さん
 
 

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