今回の学習会講師は朝比奈義幸さん。作品の展示と、仏像制作者ならでは
の視点で仏像の解説をして頂いた。お盆休み、夏休みの期間にも関わらず
会員22名が参加。朝比奈さんのご発表を楽しみにされてのことと思う。
先ずは、展示作品の解説があった。
展示作品 (解説画像から編集)
いずれも見事な作品ばかり。薬師如来坐像は初めての坐像とのこと。
蓮華座や光背も揃えてあり、ついつい手を合わせたくなってしまう。
癒しの仏「お守り観音」「よりそい地蔵」も愛らしく、ほのぼのとする。
また、バレリーナは「運中供養菩薩像」や「毘沙門天像」を彫りたいため
に学習の意味も込めて彫られたとのこと。音楽が聞こえてきそうな動き
をしており、仏像とは違った素晴らしさを感じた。
次いで、仏像彫刻の時代区分とその時代を代表する仏像を紹介された。
参考にされた文献のご披露があった。よく学習されていると感心。
朝比奈さんがまとめられた「時代区分と代表する仏像」は次の通り。
飛鳥~白鳳 (白鳳~)奈良
平安 鎌倉
ご参加の皆さんも、大変参考になったことと思う。
仏像各部(体型、目、口、鼻、耳、衣紋)の時代的変遷は仏像を彫られる方
だからこそ、違いが分かるのだろうと感じた。少し専門的過ぎるかな?
また、着衣の着付けについても、大変興味深く拝聴した。衣がどう身体に
巻きついているかが分からないと仏像は彫れないとのことだ。仏像を彫る
と言うことは、仏が衣をどのようにまとっているかを理解しておかないと
彫り方を誤ってしまうことにつながる。
実践と理論を兼ね備えた朝比奈さんの素晴らしい講義でした。皆さん、
益々、仏像拝観の楽しみ方がバージョンアップしたことと思う。
今月の見仏会はご開帳の目黒・大円寺(清凉寺式)釈迦如来拝観と
松岡美術館常設のヒンドゥー彫刻像観覧。
清凉寺式釈迦如来の特徴、ヒンドゥーの三大神について事前学習の
ワンポイント・レッスンをした。
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予告:10月の定例会に「仏像歳時記」の著者 關信子先生をお招きし、
講演会開催!
『野外仮面宗教劇〝迎講(むかえこう)″について
-極楽へ誘った阿弥陀像を中心にしてー 』
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