昨日までと打って変わり、温かく穏やかな日となる。10時、東博入口に
集合すると、すでに入館を待つ人、観覧券を購入する人と、長蛇の列が
できていた。これだけ混雑なら、観覧終了の時間が予測できない。今回は
観覧後の昼食会は取りやめにし適宜散会とさせて頂いた。参加者13名。
会場入館に並ぶ長蛇の列
建物の間からスカイツリーが姿を見せる
東博での国宝展は過去3回開催され、今回が4回目となるようだ。過去3回は昭和25年施行の文化財保護法から10年、40年、50年の記念事業で
実施された。今回はテーマを「祈り、信じる力」とし、国宝を信仰という観点
から展示したとのことだ。
建造物と美術工芸品を合わせた有形文化財の国宝は現在1092件であり、
このうち1割強の119件が展示されるとは凄い!
ただ仏像彫刻について限れば、国宝128件中6件8軀であり、若干少ない
ように感じる。(前期、後期を通すと7件9軀)
展示された像は次の通り。
法隆寺 金堂 興福寺 東金堂
広目天立像 多聞天立像
奈良国立博物館 大倉集古館
薬師如来坐像 普賢菩薩騎象像
三千院
勢至菩薩坐像 観音菩薩坐像
安倍文殊院
仏陀波利立像 善財童子立像
法隆寺金堂 広目天のお顔はいかにも渡来系。光背が頭に密着してあり、
ちょっと可愛そうな気にもなる。興福寺東金堂 多聞天は10月堂内で拝観
した時に比べ大きく見えた。周りとの比較で随分違って見える。
奈良博の薬師如来は平安時代の作でありながら、薬壺を持っていない。
当初から無いのではなく、紛失か。大倉集古館の普賢菩薩は何度もお目
にかかっており、ここまでお越しですかと声をかけたくなる。
三千院の観音菩薩、勢至菩薩のお顔が優しく、また、大和座りの姿勢が
本当にお迎えに来てくれそうに感じる。安倍文殊院の仏陀波利三蔵は
インド人のお顔か? 彫りが深く、苦行僧の迫力がある。善財童子の振り
返る姿が非常に純真な印象を受ける。
三千院、安倍文殊院ともまだ参拝ができていない寺院であり、今回お目に
かかれて大変嬉しい。すべての国宝仏拝観を願っている者として、展覧会
は有難い。
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