2015年5月9日土曜日

鎌倉国宝館にて「長谷寺・三十三応現身像」を観覧

鎌倉国宝館で「特集陳列 長谷寺と鎌倉の名宝」展を開催中。
荻窪東館の仏像サロンメンバーが名宝を観覧した。
西荻北館からは朝比奈さん、渡辺さんが特別参加。
 
今回、美術史家 關信子先生のお計らいによって、
鎌倉国宝館の学芸員 高橋真作様から出陳仏像の解説をして頂いた。

鎌倉国宝館           展示会ポスター

鎌倉国宝館が昭和3年に開館となったことや、展示スペースの
中央が寺院の須弥壇をイメージした造りとなっていること、更には、
仏像が免震構造の台に乗っていることなどをお聴きした。
東日本大震災の時も、免震構造のお蔭で、全く被害がなかったとのことだ。

最初に、平常展示の仏像からご説明頂いた。薬師三尊像と十二神将の
制作年代を興味深く、拝聴した。

中尊の薬師如来が平安時代、両脇侍が江戸時代、十二神将は
鎌倉時代が8体、江戸時代が4体とのこと。

鎌倉時代の像は運慶の流れを汲む慶派の仏師作のようだ。
平安、鎌倉、江戸の違いが良く分かる。

興味を引いた像は建長寺の千手観音菩薩坐像。「吾妻鏡」に記載の
ある像とのことだ。
北条時頼の病気回復を願って造立された、等身大の像のようだ。
時頼は、意外と小さいと感じた。
その他の像についても詳しく解説頂いた。

いよいよ特集陳列の三十三応現身像の前に移動し、解説をお聴きした。
これだけの像が全部揃っていることは他にない。

ガラスケースの区画毎に7体ずつ展示し、曲がり角はスペースが
狭いため5体とすると、7体×4区画+5体でちょうど33体となり、
ぴったり納まったと高橋さんが喜ばれていた。

どのように展示するかは学芸員さんのこだわりであり、
腕の見せどころであろうと思う。

33体の中で一番目を引いたのは、辟支仏(びゃくしぶつ)像。
興福寺北円堂の無著像を彷彿させる。
無著、世親像は運慶作となっている。
きっとこの像のモデルはきっと無著像ではないだろうか。

高橋様には約50分間、解説をして頂いた。
大変、明快な解説のお蔭で、皆さんの理解が深まり、
関心・興味が更に強くなったように感じた。

各自、もう一度ゆっくり観覧した。
観覧を終え、国宝館を背に、記念撮影をした。

国宝館を背に記念撮影     国宝館を出ると花嫁行列に出会う
 
国宝館を出て、昼食に向かう。昼食を済ませた後、
希望者で、鎌倉一の古刹・杉本寺と竹の寺・報告寺
を拝観した。
杉本寺 本堂(観音堂)
 
杉本寺から報国寺へ向かう    報国寺の解説掲示板

報国寺にて 竹林を眺めて一服     報国寺のやぐら
 
天気にも恵まれ、楽しいひと時を過ごすことができました。
ご参加の皆さんお疲れ様でした。
  
 

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