2016年11月25日金曜日

花南仏像の会 小田原の古刹を巡る(25日午前)


小平『花南仏像の会』主催、小田原探訪バスツアーに参加させて頂いた。
今回が3度目の参加。前日は54年ぶりとなる11月降雪。今日は打って
変わって快晴の行楽日和。

7時、花小金井駅そばのピーコック前に集合。20名のご参加。今回の
参詣は4ヵ寺。午前中は「五百羅漢像」の玉宝寺と「歯吹阿弥陀如来像」
の本誓寺、午後は「文化財仏像を数多く所蔵」の宝金剛寺と
「清凉寺釈迦如来立像」の東学寺を巡る行程となっている。

富士の雄姿を右に、左に、正面に捉えながら、バスは一路小田原へと
向かった。
バスのフロントガラスから見える富士山
 
1.玉宝寺(ぎょくほうじ)<曹洞宗>
 
本堂へ上がり、自由に拝観させて頂いた。木造の小さな羅漢像が堂内を
埋め尽くすように並んだ姿は壮観。須弥壇には本尊の釈迦如来坐像に
左脇侍・迦葉尊者と右脇侍・阿難尊者が鎮座される。更に、後方に
文殊菩薩、普賢菩薩の両脇時も配する形になっていた。
二組の脇侍を並べるのは珍しいのではないだろうか。
 
また、本尊の前に小ぶりの十一面観音坐像も安置されていた。
お寺の略縁起を見るとこちらの十一面観音像もご本尊となっている。
 
五百羅漢像は1730年から1757年の期間、檀家の添田智鉄、真澄兄弟
によって造立、像高は立像で36~60㎝、坐像で20㎝とのこと。
玉宝寺の縁起            山門

須弥壇のご本尊と両脇時         五百羅漢像
 
2.本誓寺(ほんせいじ)<浄土宗>
 
ご住職の案内で本堂に通され、歯吹阿弥陀像について解説して頂いた。
仏さま、檀信徒のためのお寺であることを最優先され、観光化されることを
望んでいないようだ。
 
須弥壇中央にご本尊の阿弥陀如来立像、左脇侍に蓮台を捧げ持つ観音菩薩
立像、右脇侍に合掌する勢至菩薩が三尊像で祀られていた。また、ご本尊の
左脇檀(向かって右側)にも三尊像として、阿弥陀如来立像、左に善導大師像、
右に法然上人像が安置されている。
(法然は浄土宗の開祖、善導は法然の師となる中国僧)
 
本尊の阿弥陀如来像は13世紀中頃、脇の阿弥陀如来像は13世紀後半の
造立、像高は本尊阿弥陀78.0㎝、脇阿弥陀80.7㎝。
 
両阿弥陀如来とも「歯吹」として半開きの口をしている。「南無阿弥陀仏」と
言われたことに「はい」と返事をしているとの説明があった。また、歯を白く
見せるために、鹿の歯で造像されたとも言われているそうだ(真偽は不明)。
ご住職は御朱印帳への揮毫のため、退席され、代わって奥様が、対応された。
 
興味を引いたこととして、善導大師像が下半身のみ金色に輝いた姿をされて
いた。理由は、半分が仏の姿となったことを示していると、ご住職の奥様から
説明があった。
 
絵ハガキはありませんかと尋ねると、そのようなものは方針としてしない旨の
ご回答と同時、堂内に置かれた歯吹阿弥陀像の写真撮影が許可された。
本誓寺の本堂 
本堂の前には、観音像。そばには、なぜかゴジラの像も置かれている。

本堂に置かれた歯吹阿弥陀の写真
 
山門を出て振り返って見る本堂
 
後半の宝金剛寺、東学寺は改めて報告。
 
 
 

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