2017年9月15日金曜日

西さん 仏像の役割とご利益について発表!


9月の定例会参加者は18名。骨折され、久方ぶりの参加となった方もいた。
いつものように、先月観覧の展覧会・出光美術館「祈りのかたち」について、
グループ内で感想を語り合った。特に話題に上ったことは、仙厓の
「〇△▢」(まるさんかくしかく)。

絵では▢△〇の順であり、「▢は国、△は分の形をしており、国分寺と
呼んだ」と言う方や「▢は画数で三画、△は二画、〇は一画であり、画数の
変化を感じた」と言う方。
あるいは、「四角い人、三角な人、丸い人と色んな人がいるのが社会」と
発表される方。「角が取れて丸くなる様子を感じた」と言う方。解説を読み
上げて、様々な解釈をご披露される方など、多くの発言があった。

先月は中島憲子さんが「高村光雲と作品」について、話された。画像を
ご披露することができなかったため、今月は作品の一部をスクリーンに映し、
再度解説された。
解説される中島さん      高村光雲の作品

続いて、今月の発表者 西正さんが「仏像の役割とご利益(りやく)」と題して
発表された。ご利益とは仏の教えに従うことで得られる特典と規定し、話を進めた。
発表される西さん

更に、慈悲心を持って信仰すること。信仰上の優劣はない。ただ、歴史上や、
芸術面などからは評価の違いが出て来るのではないかとまとめられた。

このことに関連して、ご利益について補足させて頂いた。芥川賞作家でお寺の
住職でもある玄侑宗久さんが言われていた。いろんな人が仏様をお参りすると、
その仏様は功徳で一杯となり、やがて溢れて出して来る。その溢れだしたものが
ご利益となって、参拝者に注がれるとのことだ。人との繋がりの中で得られる
ご褒美のようにも思える。

もう一つは、宗教評論家のひろさちやさんが書かれていたこと。交通安全を
祈ってお詣りし、お守りのお札を頂いた時の話。お札があなたをお守りする
のではなく、あなたがお札をお守りすると考えるそうだ。確かに大事にお守り
しようと思えば、無茶な運転はしない。

来週は、金沢街道沿いの古刹を巡る。鎌倉市十二所(じゅうにそ)の光触寺
(こうそくじ)。重要文化財の阿弥陀三尊像は、慶派仏師の作ではないかと
言われる名作。
光触寺 阿弥陀三尊の中尊

また、鎌倉街道を戻り、鎌倉五山第五位の浄妙寺にも寄りたい。このお寺の
開基は足利義兼。運慶作の大日如来像を発願した人物。また、開山が退行行勇
と言う高僧であり、楽しみ満載のお寺だ。

定例会終了後、6名が蕎麦屋さんで、定食を頂きながら歓談した。こちらは地獄
極楽の話しで盛り上がる。


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