小雨の降る、寒の戻りの中16名が鶯谷駅に集合。今回の参拝寺院は
江戸六地蔵の浄名院(じょうみょういん)と谷中七福神の護国院。
いずれも寛永寺の子院。
最初に向かった先は浄名院。ご本尊が阿弥陀如来と地蔵菩薩。
見どころは、膨大な数の石仏、お地蔵さんと丈六の銅造地蔵菩薩坐像。
この丈六像はちょっと変わった形の傘を冠り、顔立ちは男性的で凛々しい。
山門 本堂に鎮座するご本尊
石仏のお地蔵さん 江戸六地蔵の銅像地蔵菩薩
八万四千体地蔵の解説 総本尊地蔵
八万四千体地蔵から八万四千という数が話題となった。そこで、
仏教に帰依し、仏教を篤く保護したインドの王様、アショーカ王の
伝説を紹介した。
アショーカ王は埋葬されていた仏舎利を取り出し、分骨して、
84000の仏塔を建立したと言う。その84000と関連している
かもしれないと話した。
後で、調べてみると「八万四千の法門」「八万四千の煩悩」と
言った言葉があり、いずれもたくさんあることを表す言葉として
使われているとのことだ。予想通りであった。
なお、法門とは仏様の教えのこと。
また、84000という数字は薬師如来の眷属にも出て来る。
薬師如来には12人の神将が守護している。その十二神将には
一人7000人の部下がいるとされる。
12×7000で84000の眷属(正確には84012か?)がいると
言われる。これも、アショーカ王伝説と繋がるのか?
総本尊地蔵の脇侍、二童子像は不動明王の二童子、
制多迦童子と矜羯羅童子とよく似ているのには驚いた。
何という童子だろうか?
また、山門のそばに「不許葷酒入山門」の文言を記した石柱が
立っていた。これは何と読むかとの質問を受けた。
「葷酒(くんしゅ)山門に入るを許さず」と読み、臭いの強い野菜や
酒は修行の妨げとなるから持ち込むことができないと解説した。
禅宗寺院では良く見かける。
次に向かった先は、今年1月9日、谷中七福神巡りで参拝した
大黒天の護国院。その時は参拝客が大勢で本堂に上がることは
できなかった。開いていたら自由に参拝できるとのことだ。
お堂に、上がらさせて頂き、大黒天やご本尊の釈迦三尊像を
しっかり拝観させて頂いた。何とオープンなお寺だろうか。
お寺はこうでなくてはいけないと思う。
生まれ年毎の護り本尊となる仏像も鎮座し、仏像愛好倶楽部の
皆さんにとって打って付けのお寺と言える。皆さんじっくり、
くまなく拝観されていた。満足、満足。
最後に、本堂を背に記念撮影。
護国院 山門
大黒天 大黒天の後ろに本尊・釈迦三尊像
楽堂 参拝を済ませ、本堂を出る
本堂前で記念撮影
参拝を済ませた後は、清水観音堂の前にあるレストランで舌鼓を
打ちながら、歓談する。今日も楽しい見仏会でした。
解散した後、井戸さんのお誘いで、近くにオープンしたびわ湖長浜
KANNON HOUSEを見学した。観音の里と言われる滋賀県長浜の
仏像をこれから展示されるとのこと。
今回は宝厳寺(ほうごんじ)の聖観音が出展されていた。
上野に出かけた際には、ぜひ立ち寄りたいところだ。
東京藝大で「観音の里の祈りとくらし展Ⅱ」が
7月5日(火)~8月7日(日)に開催されるとのこと。
ぜひ、BACで行きましょう。
滋賀長浜・宝厳寺の聖観音