2016年12月26日月曜日

2016年参拝寺院、特別展観覧の美術館・博物館一覧

 
2016年グループ活動の実績を中心にまとめました。参拝寺院数は
延べ44ヵ寺、美術館・博物館での特別展観覧は延べ9回。
(個人的に観覧した特別展は含まず)
 
★2回訪れた寺院
  護国院(台東区)、成願寺(中野区)、宝仙寺(中野区)、
  称名寺(横浜市)
 
★2回観覧の特別展
  よみがえる仏の美(世田谷区 静嘉堂文庫)
  びわ湖・長浜のホトケたち(台東区 東京藝術大学 大学美術館)
  櫟野寺 平安の秘仏(台東区 東京国立博物館)
 
2016年1月~6月       7月~12月
 
ご一緒された皆さん、今年一年間有難うございました。
来年もよろしくお願いします。ご参加される方あっての会です。
 
「ともかくも あなた任せの としの暮」  小林一茶 晩年の作
   ~「一茶は自分の運命を阿弥陀如来に委ねる生き方をした」との
解説がありました。
     

 
 

 


2016年12月22日木曜日

今年最後の参拝寺院は西新井大師總持寺!


8時半、中野駅東西線ホームに11名が集合し、西新井大師へ向かう。
電車を乗り継ぎ、最後は西新井駅から大師線に乗り、1駅の大師前駅
で下車。大師駅で1名加わり、総勢12名での参拝となった。

西新井大師で頂いたパンフレットによるとお寺の西にあった井戸が
西新井という地名の由来とのことだ。西新井大師は真言宗豊山派の
寺院。弘法大師(空海)によって826年に開創されたそうだ。
正式名「五智山編定院總持寺(ごちさんへんじょういんそうじじ)」。

先ずは、山門をくぐり、境内を散策しながら、仏像や堂塔を拝観した。
拝観順に記したい。
(案内図の番号通りではなく、番号も不一致)

境内案内図(HPからコピー)
1.山門(案内図①)
「五智山」とお寺の山号についているように、五智如来が山門の
楼閣に祀られている。山門には堂々とした、大掴みの仁王像が
睨みを効かせている。この仁王像は表面の剥落が気になる。
 
2.塩地蔵(案内図②)
以前、新宿の太宗寺でも塩地蔵を拝観したことがある。お地蔵さんの
お姿が分かるのは良い。太宗寺では塩に埋もれて判別できなかった。
 
3.六角堂 聖観音菩薩 (案内図③)
お堂の扉が閉まっていた。境内でお店を開いている女性が、開けて
お参りして良いと声をかけてくれた。百済観音のようなお姿の像であり、
皆さん声を上げていた。
 
4.大日如来尊像 (案内図④)
この像は修験道で名高い出羽三山の一つ湯殿山の大日如来を
勧請したとある。文政年間(1818~1830)の作とされている。
 
5.延命水洗地蔵尊 (案内図⑧)
弘法大師御降誕1200年の記念に建立されたとの説明が書かれている。
交代でお地蔵さんに水をかけた。
 
6.三匝堂(さんそうどう)<栄螺堂(さざえどう)>  (案内図⑩)
内部には初層に本尊の阿弥陀如来と八十八祖像、二層に十三仏、
三層に五智如来と二十五菩薩を祀ってある。現在は本尊の阿弥陀如来は
新本堂に移されていると言う。
 
堂の外に階段が見えた。どのように拝観していくのだろうか。二十五菩薩が
阿弥陀如来ではなく、五智如来と一緒に祀るのは珍しいのではないだろうか。
 
7.加持水 (かじみず)(案内図⑬)
加持水とは何かネットで調べたところ、仏様の慈悲と智慧が
加わった水とある。堂となった加持水と屋根付きの井戸とがあった。
この井戸が、西新井の由来となった井戸だろうか?
 
8.不動堂(案内図⑫)
お不動さんの縁日でないとご開帳はないのか。今日の拝観はできない。
堂内に現役当時の栃東関の写真が見えた。立て看板のように立て
かけられていた。
 
9.本堂内陣 (案内図⑨)
四天王に囲まれたご本尊       左脇檀 阿弥陀三尊像
 
 右脇檀 薬師如来像など       本堂を背に記念撮影
 
本堂の中に入り、お参りした。須弥壇中央には厨子が置かれ、四天王が
四隅に配されている。ご本尊は十一面観音菩薩と弘法大師。厨子の扉は
閉まったままとなっている。
 
須弥壇の左脇には阿弥陀三尊像が安置されている。この像は6の
三匝堂から移された像。観音、勢至の姿勢が今にも動き出しそうだ。
観音の蓮台が失われていた。右脇には、藤原時代の作と書かれた
薬師如来などが安置されている。
 
本堂での参拝を済ませた後に、記念撮影をした。その後、再度境内を
散策して歩いた。
 
10.四国八十八箇所お砂踏み霊場(案内図⑭)
「南無大師遍照金剛」を唱えながら一周した。回り方の説明もあり、
正面の左手から右回りに回る。
 
11.弘法大師立像 (案内図⑮)
 
12.稚児大師尊像 (案内図⑯)

13.十三重宝塔(案内図⑱)
 
14.如意輪堂(女人堂) (案内図⑳)
 
15.奥の院(案内図21)
 
奥の院まであるとは、恐れ入った。「当山は関東の高野と称され 高野山の
代拝所として江戸の昔より今日まで善男善女の参ずる者が多い」と書かれて
いる。我々12名も善男善女の仲間入りを果たしたような気がした。
 
山門を出て、参道脇の団子屋さんに呼び止められ、団子を試食し、お土産を
買う者も出た。これから昼食のお店を探しに近辺を歩いた。今年最後の
見仏会も見どころ沢山となった。
初詣の準備を済ませた山門 
 
BACの皆さん 来年も引き続き楽しくやりましょう!!
 

 


2016年12月16日金曜日

朝比奈さん制作の愛染明王坐像を観覧し、解説を聴く!


今年最後の定例会は、朝比奈さん制作の愛染明王坐像の展示と解説。
BAC幹事として2年近くご活躍頂いた朝比奈さんが今月を持って、倶楽部を
休部することとなった。理由は、仏像彫刻教室のプロコース入学を機に、
履修・制作に専念するため。

倶楽部としては、大変残念。しかし、朝比奈さんの更なるステージでの飛躍を
祈念し、エールを送った。そのような中で開かれた12月定例会には、ご招待の
4名も加わり、総勢31名と大勢の皆さんにお集まり頂いた。

作品は愛染明王以外にも、4点展示された。愛染明王制作に絞ってご報告
させて頂く。
PPTで解説される朝比奈さん         参加者の皆さん
 
1.愛染明王とは
  制作されるに当たり、愛染明王とはどんな尊像なのかについて
  調べられていることは流石と思う。キーワードは「煩悩即菩提
  (ぼんのうそくぼだい)」。密教では欲望を否定しない。
 
  煩悩の根本は生きようとする意志と捉える。低いレベルの
  欲求を高いレベルの欲求へ昇華させる。
 
  例えば異性を求める欲求を、仏を求める欲求に止揚
  (アウフヘーベン)させることもその一例と理解している。
  (止揚という用語は確かヘーゲルの哲学に出て来る。)
  すべてを受け入れ、悟りへのステップとする空海
  ならではの教学と軌を一にするように思える。 
愛染明王の解説        文献で調べた解説抜粋
 
2.愛染明王の姿・持物と代表作例
  一面三目六臂の姿に、どんな持物を持ち、その持物はどんな
  法力があるかを解説し、具体的な代表例も紹介された。 
愛染明王の姿・持物

愛染明王代表例
 
3.【本題】 愛染明王の制作理由と制作手順 
  制作理由は、過去の作品と現在の心境と結びついて愛染明王
  となったようだ。愛染明王を不動明王との対にし、大日如来の
  脇仏として安置することが最終の目標とのことだ。
 
  今年1月に制作に取り掛かり、来年6月完成を目指す1年半の
  計画を見事10カ月の期間で完成されたとのこと。そこには、
  7月から木工工房を活用できたことによる効果だそうだ。
  木工工房のご提供も御仏のご利益ではないだろうか。

愛染明王を彫る理由          制作手順
 
  感覚的には、木の中に住む仏を彫り出すイメージで制作されて
  いるとのこと。確かに、仕上がって行くプロセスを写真で拝見すると、
  御仏のお姿が現れて来るようにも見える。
 
  愛染明王制作にはクスを使用されのは、荒々しさを表現するのに
  適しており、ヒノキだとおとなしくなってしまうそうだ。木材の使い分け
  をされており、制作者ならではの、こだわりと感心した。
彫り始めから完成まで
-1ー               -2-
 
-3-             ー完成ー
 
 
不動明王と並んで鎮座
 
4.その他作品のご披露
  来年の干支酉年に因み、浄土に住む、想像上の鳥「迦陵頻伽
  (かりょうびんが)」を巣立ちの形で制作、更には梵字入りの
  たまご仏も造られた。愛敬のある造形だ。
迦陵頻伽の巣立ち      梵字入りたまご仏
 
映像での解説を終えた後、作品の前に集まり、更に制作上の細部や、
ご苦労をお聴きしながら、作品を観覧した。最後に、参加者全員で
記念撮影をし、朝比奈さんへ、感謝の気持ちを伝えた。
作品の細部説明を聴く           全員で記念撮影

定例会を終え、レストランへ移動し、昼食歓談した。参加者も27名と
大賑わい。朝比奈さんのご好意で梵字入りたまご仏の抽選会があり
3名の方が大当たりとなった
~BAC一同、朝比奈さんの更なるご活躍を心から祈念しています
(合掌)~