26日(木)は穏やかな日和であり、訪問先も近く、参加者が16名と
大勢となる。JR中野駅北口改札に10時集合。最寄りのバス停から
バスに乗り、江古田二丁目で下車、徒歩3分で明治寺に到着した。
今回の参拝寺院は中野区の百観音 明治寺。お寺の縁起には
「明治45年7月30日、明治天皇御崩御の報に接し、沼袋の地に
観音石仏の建立を発願された」とある。開基は榮照尼(えいしょうに)
と言う尼さん。
石仏の寺 百観音明治寺は西国三十三観音、坂東三十三観音、
秩父三十四観音の合計百の観音菩薩が並んでいる。現在は番外も
含めて百八十体ほどの観音石仏が祀られている。一度に3つの
観音霊場を廻れるとは何と有難いことだろうか。
明治寺は真言宗東寺派の寺院。ご本尊は、如意輪観音。
到着するなり、直ぐに本堂のご本尊をお参りする。
明治寺の境内に入る 本堂参拝に向かう
ご本尊の如意輪観音 境内の観音菩薩
本堂の須弥壇中央には輪王座の如意輪観音が鎮座されている。
向かって右には、胎蔵界曼荼羅、左に金剛界曼荼羅が掛けられている。
密教寺院らしい設えだ。
お参りを済ませた後は、境内の霊場を巡る。霊場は、本堂の近くが
秩父三十三観音、その奥に坂東、更に奥が西国と続いている。
番外にもたくさんの観音像が並んでいる。
観音様のお姿から何観音でしょうかと類推しながら、楽しく巡拝して
廻った。明治寺は観音菩薩について理解を深めるのに格好のお寺と
言える。
百観音が並ぶ霊場
中でも目を引いた観音像は、千手観音と馬頭観音。十三重の塔の
そばに立つ千手観音は、像容と背景の梅の花がマッチし、慈悲深さを
強く感じさせた。
下に掲載の馬頭観音は「六代目菊五郎馬頭観音」と言うようだ。明治寺の
縁起を記したリーフレットに書かれている。この馬頭観音はお顔立ち、姿も
すっきりした、好印象の像と言える。「煩悩を馬の如く食い尽くす観音様。
菩薩面、憤怒面、大笑面の三面を持つ」との解説がある。
千手観音 六代目菊五郎 馬頭観音
巡拝を済ませた後は、霊場をバックに記念撮影をする。小さなお子さんを
連れた若いお母様が通りかかった。お願いし、シャッターを切って頂いた。
百観音霊場を背に記念撮影
天候に恵まれ、わいわいがやがやと観音様を話題に、楽しく過ごした。
記念撮影後解散とした。
折角の機会であり、近くにある哲学堂を見学しようとなり、希望者5名で
出かけた。哲学堂公園の中を散策し、井上円了がどんな人か、どんな
思想を広めたかなどを良く知ることができた。
哲学堂公園 解説板
六賢臺 硯塚に腰かけ記念撮影
六賢臺には東洋的六賢人を祀っている。六賢人とは日本の聖徳太子、
菅原道真、中国の荘子、朱子、インドの龍樹、迦毘羅(かびら)とされている。
迦毘羅は初めて目にする。インドの哲学者のようだ。
更には、直ぐ近くにある蓮華寺まで足を伸ばした。その蓮華寺に
井上円了のお墓があることも知り、驚いた。
蓮華寺にある井上円了のお墓
参加者のお一人から「ウォーキングコースとしても面白かった」との
感想も出る。楽しい一日となった。(合掌)