2012年10月12日金曜日

三井記念美術館「近江路の神と仏 名宝展」を鑑賞!





BACメンバー8名、三井記念美術館「近江路の神と仏 名宝展」を
鑑賞しました。入館すると「誕生釈迦仏」が出迎えてくれました。
奈良・東大寺の花祭りで見かける像と同じスタイルです。
 
展示室2には国宝の「金銅経箱」だけが展示。藤原道長の娘・
彰子(しょうし)が埋経に使用した経箱です。この経箱のことは次回
定例会でご説明します。
 
展示室4では如意輪観音半跏像が入口でお迎えしてくれます。
この如意輪観音は二臂で、宝珠も法輪も持たないため、表示を見る
まで如意輪観音とは分かりませんでした。(通常六臂では?)
 
展示室4には重文の仏さまが数多く鎮座されています。一体一体
じっくり拝観でき、大変満足の時間を過ごすことができました。
 
葛川明王院の千手観音立像、石山寺の快慶作・大日如来坐像は
特に素晴らしい。また、園城寺の吉祥天立像も気に入りました。
 
展示室5では、百済寺の「紺紙金字妙法蓮華経 開結経共」は見事。
金泥で書かれた経文一字一字に精神集中と願いの強さを感じました。
展示室7には沢山の仏画展示され、こちらも見応えがあります。
 
じっくり鑑賞した後は、館内のミュージアムカフェで抹茶ラテを頂き、
暫し、仏像・仏画談義に花を咲かせました。
ご参加の皆さん、ありがとうございました。
 
 

2012年9月13日木曜日

池上本門寺“松濤園”一般公開中に観覧

 
 
 

 
 
 

 

 



 
池上本門寺“松濤園”の一般公開に合わせ、見仏会実施となった。
今回は、仏像拝観と言うより、小堀遠州作と伝わる名園“松濤園”の
観覧が主たる目的と言える。また、力道山はじめ著名人の墓所もあり、
墓参りも計画。
 
馬場さんに素晴らしいBACの旗を製作していただいた。旗の中央に
仏さまのお顔が描かれている。製作者似の優しさが溢れた仏さまだ。
今後は、先頭に立つ人が旗を掲げ、仏さま(旗)に先導していただく。
 
いよいよスタート。いきなり長い階段が見える。96段の階段。昇りきる
と右手に大きな日蓮聖人像が眼に入る。近づいてご挨拶。
 
次に、仁王門を通り、総合案内所に向かった。拝観の順番や見どころ
を尋ねた。先ずは大堂、そして本殿でしょうと言われる。
 
大堂には日蓮聖人はじめ第三祖まで奉安されているようだが、尊像の
お姿はよく見えない。天井の「未完の龍」は川端龍子絶筆の作とのこと。
 
大堂の裏手にある本殿に向かう。途中、大堂の横手に経蔵があり、
正面中央には掛軸がかかっていた。十界曼荼羅だろうか。日蓮宗
ならではのご本尊だ。
 
本殿には釈迦牟尼仏、四菩薩、祖師像が祀られているようだが、ガラス
の表面が光って、ご本尊をしっかり拝観できない。残念。ただ、外陣には
アントニオ猪木氏がモデルの仁王像が鎮座。筋骨隆々の体型は力強い。
 
いよいよ、松濤園へ向かった。池泉回遊式と言って、池の周りを散策
できるようになっている。周囲も木々が茂り、隔絶された空間だ。
程よい広さで非常に落ち着いた雰囲気の素晴らしい庭園に思える。
 
庭園に入って暫く歩くと、アイスクリームを食べようとの声が上がった。
各自お好みの種類を求める。また歩き出すと、橋本雅邦の筆塚があった。
信者の皆さんが建てたようだ。
 
その先には、西郷隆盛・勝海舟会見の碑があった。会見の庭園という
ことで、ぜひ一度訪れたいと思っていた。希望が叶う。
 
池の中央には亀が頭をもたげたような形をした島があり、松の木が3本
生えている。この島が池の景観を一層際立たせている。
 
松濤園観覧の最後に、庭園をバックに全員で記念撮影をした。
 
松濤園を出て、墓所へ向かった。力道山、市川雷蔵、徳川家康の孫、
幸田露伴・文、あるいは政治・経済に出てくる著名人等々、名のある方々
の墓所がたくさんあるのには驚いた。
 
お昼は、お寺を出てすぐ近くにある蕎麦屋さんで、ご主人夫妻の賑やかな
掛け合いを聞きながら舌鼓を打った。今までと一味違った見仏会だった。
 
 
 
 

2012年9月6日木曜日

朝倉さんは東大寺 戒壇堂の広目天がお好き!!



 
第6回定例会は、お二人の見学者を含め二十名のご参加でした。
8月の見仏会で拝観した「深大寺・釈迦如来倚像」始め、白鳳期の
仏像についておさらいをしました。合わせて、仏像の製作技法と素材
についてのポイントを一覧表にして整理しました。

本日のメインは朝倉さんが語る「四天王像」についての体験談です。
最初にお会いした四天王は今から三十数年前、奈良 東大寺・戒壇堂の
像だそうです。とりわけ広目天の「人の心を見透かすような眼差し」に感動
し、好きになられたようです。

時代を遡って、白鳳期は当麻寺の四天王、飛鳥時代は、法隆寺の四天王
について順追って解説されました。流石、朝倉さん、よく研究されています。
朝倉さんがまとめられたレジュメ(詳細版)があります。ご希望の方は
ご連絡頂ければメールでお送りいたします。

朝倉さんに続き、来月以降、体験談をご披露して頂ける方々が決定!!
BACの定例会スタイルも徐々に固まり、益々内容が充実してきています。

今月の見仏会は「池上本門寺」。井戸さんから「見どころ」についての解説
がありました。やはり「小堀遠州作庭の松濤園」は筆頭格です。

来月からは広い部屋が使用できます。スクリーンもあり、さらにクリアな
映像をご覧頂けます。お楽しみに!!




2012年8月9日木曜日

BAC 第5回見仏会は 「深大寺」













深大寺バス停10時、参加者20名が集合。事前学習のためか、今まで
以上に、参拝への強い意気込みが感じられる。

拝観の順番を提案、皆さんに了承頂いた。山門⇒本堂⇒元三大師堂
⇒開山堂⇒万霊塔⇒釈迦堂⇒深沙大王堂と回ることとした。

「浮岳山」の扁額がかかった山門を通ると、直ぐ左手に「そば守観音」の像
が眼に入った。右手に蕎麦露、左手に蕎麦の実とのことだが、水瓶と蓮華
と言っても良いような形をしていた。愛嬌が感じられる観音さまだ。

本堂は垂れ幕がかかり、ご本尊をしっかり拝観することができず、残念。
お隣の元三大師堂では、参拝者が正座。お坊さんと一緒に読経する声
が響いていた。我々も座り、しばらくの間、読経の声に耳を傾けていた。
この堂のご本尊(元三大師)は秘仏で二十五年に一度の御開帳とのこと。
中央には鏡のようなものが置かれて、姿かたちは全く窺うことができない。
ただ、角大師を表す絵が柱に貼られてあった。

開山堂では、ご本尊の薬師如来始め、諸尊像を格子越しに眺めることが
できた。中尊が薬師如来、左脇侍に弥勒菩薩、右脇侍が十一面観音、
更に両外側は開基の満功(まんくう)上人と改宗の大楽大師とのことだ。
やはり、仏さまは間近で拝観したいものだ。

万霊塔がペットのお墓とは驚いた。「南無十二支観世音菩薩」と書かれた
旗の意味が理解できた。立派なお墓に複雑な気持ちになる。

本日のお目当てである白鳳仏が祀られている「釈迦堂」へ向かった。
ガラス張りのお堂の中央に「釈迦如来倚像」が置かれ、両脇侍は左・普賢、
右・文殊と通例とは逆の配置で仏画が掲げられていた。欠けた指はしっかり
確認できたが、耳の穴までは分からなかった。「もっと大きいと思っていた」
との声も聞こえてきた。写真だと大きく見えてしまうようだ。
この癒し系仏さまの前で、しばらく歓談しながら、眺めていた。

更に、延命観音、深沙大王堂と拝観し、最後に、記念撮影で深大寺見仏会
を終了とした。
昼食に名物・深大寺蕎麦を頂き、その後、深大寺城跡、水生植物園を散策
しました。





2012年8月2日木曜日

貝瀬先生講演会「深大寺と白鳳期の仏像」開催!








BAC8月定例会は貝瀬先生の講演会。 30名の皆さんが集まり、会場は
大盛況でした。さすが貝瀬先生! テーマは「深大寺と白鳳期の仏像」。

深大寺と言う名前の由来や秘仏・深沙大将の像が祀られる経緯など、伝説
となった物語を知りました。「忿怒相、左手に蛇、髑髏を貫いて瓔珞とする」
とはどんなに薄気味悪い姿だろうか。この恐ろしさがいいのでしょうか。

また、法相宗から天台宗へ変わったこと、更には、ご本尊が釈迦如来から
阿弥陀如来へと変わって行ったことは時代を反映したことでしょうし、また
仏教が庶民に浸透していったことを感じました。

厄除元三大師(角大師)については、ぜひ、ご尊顔を一度は拝ませて頂きた
いと思いました。深沙大将、元三大師といい、深大寺では秘仏で見た目が
こわい仏さまが重なっています。

元三大師⇒厄除け⇒参詣人⇒深大寺そばへの結び付きは面白い。

今回の講演会テーマの一つ釈迦如来倚像については、大変謎が多い。
その謎を調べることが白鳳期の仏像を知ることへつながるとか思いました。
(BACで研究班を結成しましょうか!?)

白鳳期というのは政治的な時代区分ではなく、飛鳥時代と明らかに違う特徴
があったため名づけられたことも学びました。

来週の見仏会は深大寺! これで事前学習はばっちりです。
漫然と眺めるのではなく焦点を絞って、問題意識を持って拝観することが
仏像に詳しくなる近道のようですね。(貝瀬先生のお言葉)


2012年7月19日木曜日

金沢文庫「貞慶展」と称名寺 拝観!









BACのメンバー4人で金沢文庫「解脱上人 貞慶展」を拝観しました。
拝観料700円のところが、年齢優遇で、たったの100円でした。
京都・海住山寺の十一面観音、四天王はじめ素晴らしい仏像
が数多く展示されており、存分に堪能いたしました。

その後、隣接する称名寺の境内を散策。浄土式庭園の素晴らしい寺院。
池に架かる反橋は浄土の景色そのもの。

総門(赤門)、仁王門、金堂と一直線上にある伽藍様式も見事!

金堂のご本尊・弥勒菩薩は厨子の中に収められて、お姿は拝めず。
(金沢文庫に、この弥勒菩薩の模刻像が展示されている。大きな像だ。)
隣の釈迦堂では、暗がりの中、かすかに不動明王の勇姿を拝観。

井戸さん、清水さん、北島さんお疲れ様でした。

2012年7月12日木曜日

BAC第4回見仏会は「大円寺、目黒不動尊、五百羅漢寺」

 











10時、目黒駅集合で、第4回見仏会はスタート。雨が心配されるため、参詣
の順番を大円寺、目黒不動尊、最後に、五百羅漢寺にした。

行人坂を下り、右手にはホロプロの建物を眺め、最初に大円寺に到着。
境内の石仏群を拝観。重要文化財の清凉寺式釈迦如来像(御開帳日
が決まっており、今回は拝観できない)の解説文に「旧国宝」との標記が
あった。「旧国宝」とはどういうことかとの質問が飛び出す。

次に向かうは本日のメイン寺院である目黒不動龍泉寺。境内の広さと、
お堂や仏像の多さに驚く。境内を一巡、役行者にお会いしてから、大本堂へ
と向かう。大本堂では内陣に上がらせて頂き、間近で仏様を拝観。

正面向かって右隅に獅子に乗った文殊菩薩、左隅に象に乗った普賢菩薩
が鎮座。中央に小ぶりな不動明王三尊像がお前立となっていた。

大本堂の裏手には、胎蔵界大日如来の大きな像が、四天王に守護されて
堂々とお座りになっていました。

目黒不動尊で、たっぷり時間をかけて拝観し、最後に五百羅漢寺へと
向かう。途中、たこ薬師「成就院」で保科正之公談義に花を咲かす。

五百羅漢寺では「羅睺羅尊者」のお姿が強烈な印象として残った。お腹の中
を開いて見せる姿は何を物語るものだろうか。

最後に、雅叙園でランチタイム。雨にもほとんど降られずに、またまた
楽しい見仏会となりました。これも御仏のご加護の賜物でしょうか。