2014年4月24日木曜日

塩船観音寺つつじまつりを楽しむ


好天に恵まれ、観光日和となった。青梅線河辺駅、10時に、会員21名が
集合。北口からバスに乗り、塩船観音入口で下車、徒歩10分で目的地の
塩船観音寺に到着。

20名以上の団体料金で入山。山門(仁王門)は国の重要文化財。茅葺の
落ち着いた門だ。中には阿吽の仁王像が睨みを利かせて立っている。仁王
像は東京都指定文化財。身体の傷みが少し気になる。

境内に入り、先ず「ぼけ封じ薬師如来」が鎮座される薬師堂を参拝。次に、
本堂の観音堂へ移動。観音堂で別途、拝観券を求め、お堂の中に入って、
参拝。中央の厨子の前には、新しく造立されたと思われる千手観音像が
立つ。この像はお前立ちか。厨子を挟んで左右に、二十八部衆の像が
所狭しと並ぶ。風神、雷神像や不動明王像の姿も目に入る。

お薬師さんに祈願する皆さん  本堂を参拝後に記念撮影
 
塩船観音寺は真言宗醍醐寺を総本山とする別格本山で、現世を生きる
人々の幸せを願う祈願の寺とのこと。お薬師さんや観音さんは我々の
身近にいらっしゃる仏さま、ご利益の多い仏さまだ。
 
また、このお寺の創建が、大化年間の頃に始まり、天平年間の行基、
貞観年間の安然と言うビッグネームが出て来る。歴史を積み重ねた古い
お寺と言える。行基は法相宗の僧、安然は天台宗の僧であり、一方、
このお寺は現在、真言宗醍醐派となっている。歴史的な変遷も興味深い。
 
暫くは、つつじを眺め、境内の堂宇を参拝しながら、ゆっくり過ごした。
        護摩堂へ向かい歩く         不動明王像
 
休憩所近辺でゆっくり過ごす人、山頂の平和観音像まで登って行く人に
分かれた。平和観音像の大きさと慈悲に満ちたお顔は強烈な印象として
残る。また、山頂からの眺めも秀逸。

        山頂の平和観音像       山頂からの眺望
 
山頂から下山した後、一休み
 
参拝後、休憩所で昼食を取る。 
昼食を済ませ、バス停まで歩き、再び河辺駅に戻った。天気、仏さま、
つつじ、仲間に恵まれ、今回も楽しい見仏会となった。(合掌)
 
 
 
 


2014年4月19日土曜日

杉の樹大学同窓会主催「仏像講座」開催!


昨年4月の第一回に続き、今年も第二回「仏像講座」講師を引き受けた。
昨年は90名の定員を大幅に超える参加人数に驚いた。今年はどうだろう
かと思いながら、当日を迎えた。

13時半スタートのおよそ1時間前に会場に到着し、パソコンの設定等
講演機材の準備に取り掛かった。杉の樹役員の方々は椅子並べなど
忙しく会場の設営をされていた。

徐々にご参加の方がお見えになり始め、あっという間に準備された席
が満席となり、追加の椅子を並べ始めた。会場一杯のご参加者を前に、
いよいよ講座開始の時間となった。

       開始を待つご参加の皆さん  ご挨拶される橋本会長

講演会スタート
今回はテーマを二つ設定。
①「仏さまはお釈迦さまだけでないの?」
②「仏像の見方、楽しみ方のポイント」  にお答えする内容にした。
合わせて、国宝仏の中から阿弥陀如来像と四天王像を数多くご覧頂くこと。

ちょっと欲張りすぎて、四天王像までご紹介する時間が無くなり、四天王像
は、割愛。皆さん最後まで熱心にお聴きくださった。今日も仏さまを通して心
の交流ができたように思う。(合掌)

終了後、杉の樹大学同窓会役員の方々と歓談。ご参加者数も昨年を超えた
ようであり、内容的にも好評であったとのお言葉を頂いた。更に、来年もまた
お願いしますと言われ、今回も講師冥利に尽きると実感。有難い。


2014年4月18日金曜日

朝比奈さんが楽しむ「趣味の仏像彫刻」

小雨の降る肌寒い日となった。26年度最初の定例会には25名の会員が
集合。本日のメインは朝比奈さんによる「趣味の仏像彫刻」のご披露。

朝比奈さん創作の仏像

      仏像を眺めながらの談笑    解説される朝比奈さん
 
朝比奈さんは昨年11月からBACに参加され、会員の皆さんへ沢山
刺激を与えている。
今回のご発表は、入会当初からお願いし、実現の運びとなったもの。
 
仏像彫刻を始めたきっかけ、彫刻技術上達の秘訣、これまでの制作履歴
更には、仏像彫刻の魅力について大変分かりやすく丁寧にご説明された。
 
皆さん、話の中身の前に、パワーポイントやレジュメの資料、解説の手順
など、プレゼンの上手さに只々感心。
 
特に印象に残った言葉として、計画段階から仏さまとの対話が始まり、
「癒し、やすらぎ」が得られるとのことだ。通常の木彫りでは得られない
感覚とのこと。正に仏像彫刻の真骨頂と思える。
 
レーザー光線を活用しての垂直の線を引いたり、計測したりと、大変研究
熱心な様子が伺えた。
 
仏像彫刻の基礎知識として、「仏像の高さの表現」「基本的な寸法取り」
「材料」「手順」等々細かく説明頂いた。
「仏像は赤ちゃんのからだ」の解説に皆さん、大いに感心した。
 
                      仏像彫刻の手順      純真無垢な赤ちゃんがモデル
 
彫り方や、多様な道具類についても示された。こんなに多くの段階があり
また、道具の多さに驚くばかりであった。
                     道具と設備
 
最後に、今後彫りたい仏像について話して頂いた。朝比奈さんの情熱が
伝わって来た。第二回のご発表が楽しみとなる。
 
定例会終了後、東京藝大での研究報告発表展へご一緒した。朝比奈さんは
会場で中嶋莉恵さん始め、藝大の方々に、仏像制作者ならではの鋭い質問
をされていた。益々レベルアップされると確信。
 
川崎から、沢山の仏さまをお連れになり、貴重な素晴らしい体験談をご披露
された朝比奈さんへ心から感謝!!
 
 
 


2014年4月1日火曜日

4月「仏像講座」開催のお知らせ


本日の広報すぎなみに掲載の通り、仏像講座が開催されます。
 
1.タイトル:「仏像の見方・楽しみ方」
2.日時:4月19日(土)午後1時30分~4時
3.会場:高井戸地域区民センター
4.主催:杉の樹大学同窓会



昨年4月に開催された講座のパートⅡです。
「仏さまは、お釈迦さまだけでないの?」の素朴な質問にお答えすることや
仏像が日本に伝わってからの時代的制作技法なども概略お話しします。
「仏像の見方・楽しみ方」については、国宝仏、とりわけ阿弥陀如来像と
四天王像にスポットを当て解説させて頂く予定です。

昨日は、主催者・広報担当の塩澤さんに、当日使用予定の映像をご覧
頂き、ご了解を得ました。

お蔭様で、BAC活動も3年目に入ります。都内の名の通った寺院や鎌倉の
寺院も沢山回り、仏さまのご尊顔を拝し、癒されて参りました。
また、相互に学びあう学習会や講師をお招きしての講演会では大いに刺激
を受け、更なる探究心が強まったように感じます。

3年目も会員の皆さんと智恵を出し合い、より内容の濃いBAC活動を目指
し、邁進いたします。ご協力よろしくお願いします。
             

2014年3月27日木曜日

鎌倉 東慶寺仏像展を観覧!

新宿駅構内 スーパー成城石井前に集合し、湘南新宿ラインに乗車。
10時前に北鎌倉駅に到着。小雨が降る中15名で東慶寺に向かった。
お目当ての水月観音は明日から、奈良国立博物館へご出張されるとの
こと。本日の拝観は幸運と言える。

拝観料200円を受付で支払境内に入る。どことなく優しい雰囲気の
境内は、尼寺であった名残を感じさせる。最初に、「波羅蜜」の扁額が
掛かる本堂を拝観する。内陣正面にはご本尊の釈迦如来坐像が鎮座
されていた。

ご本尊にご挨拶した後、仏像展の展示会場「松岡宝蔵」へ移動する。
階段の踊り場に聖観音菩薩立像がお出迎えしてくれる。金泥塗で
あった像も時の流れの中で有難味を感じさせる色合いとなっていた。

2階の会場に入ると、直ぐに水月観音菩薩半跏像が遊戯坐(ゆげざ)
の姿勢で佇んでいた。やはりこの観音様は秀逸だ。光の加減で眼が
微妙に変化する。下から見上げる角度が良い。水月観音を拝観しつつ、
暫し「遊戯坐」を話題に談笑。

奈良時代の乾漆造・如来像、和辻家から寄贈された如来立像、天秀尼
念持仏であった阿弥陀如来立像、盗難後鋳造された香薬師如来像など
興味の尽きない仏像が8体も拝観できた。

続いて、東慶寺墓苑へ向かい、懐かしい著名人や歴代住職の墓所を
訪ね、合掌。小林秀雄、和辻哲郎、開山の覚山尼、第五世用堂尼、
第二十世天秀尼の墓所はいずれも質素な造りであった。禅宗寺院の
墓所は「ひっそりと静かに眠る」と言う表現がぴったりだ。
境内を出る前に、全員揃って記念撮影。小雨模様のため、梵鐘のある
屋根の下に並び、通りかかりの参拝者にシャッターをお願いした。

東慶寺の墓苑

         小林秀雄の墓所        和辻哲郎の墓所

鐘楼を背に記念撮影

昼食は精進料理を頂こうと「鉢の木」北鎌倉店向かう。12時になる前
であり、全員待たずに座ることができた。歓談しながら舌鼓を打った。

精進料理で舌鼓
 
次に参拝した寺院は、ご本尊が閻魔大王の円応寺。本堂の正面に
大きな口を開けた閻魔大王が鎮座されている。この像は大仏師運慶
作との伝えがある。奪衣婆の恐ろしい表情に比べ、この閻魔大王は
「笑い閻魔」と呼ばれるくらい、どことなくユーモラスな雰囲気もある。
入口近くに坐す地蔵菩薩半跏像の表情が良い。さすが、閻魔大王の
本地仏だ。


最後に、建長寺を参拝した。三門を通り、「三解脱門」の意味について
説明した。境内にある柏槙の樹は見事だ。建長寺の歴史を見つめて
きた見事な樹だ。神々しさも感じられる。

本堂の本尊・地蔵菩薩坐像、法堂の釈迦苦行像や千手観音坐像は
存在感のある像だ。ご本尊が地蔵菩薩と言うのも極めて珍しい。
元々処刑場の地に寺院建立となり、地蔵菩薩がご本尊となったようだ。
最後は庭園を眺めながら歓談した。心落ち着くひとときとなった。

 本尊・地蔵菩薩坐像  釈迦苦行像と千手観音

法堂天井の雲龍図

また、北鎌倉駅に向かって歩き出す。鎌倉は晴れて良し、雨もまた良し!!






2014年3月21日金曜日

小池博さん「仏の三十二相」について語る

 
BACがスタートしてちょうど2年が経過する。会員も増え、お名前とお顔が
一致しない方も多くなってきた。そこで、今回は名簿を見ながら簡単な自己
紹介から始めた。皆さん、ご自身の関心事やBAC参加のご縁、仏像との
関わりなどをご発表された。親近感も増したように感じた。(参加者25名)

今回のメインは小池さんが「仏の三十二相」についてまとめられたものを
ご発表されること。前置きとして、仏の顔に関心を持ち始めた経緯について
話された。仏の顔にうっとりし、なぜだろうかと思ったのがきっかけとなって、
調べるうちに三十二相に辿り着いたようだ。

また、仏教以外の宗教では偶像に対してどのようなスタンスなのかについて
解説された。大変興味深い。

金子啓明氏「仏像のかたちと心」での解説を紹介された。「三十二相」とは
釈迦の偉大さを示す、身体的表現であり、普通の人間にはない異形をとる
ことで、人間をはるかに超えた超越性や神秘性を暗示するものである。

具体的な三十二相については『大智度論』という経典に書かれており、
すべて適応されるのではなく、取捨選択されて、表現されるとのことだ。

確かに基準は決まっていても、仏像制作発願者の要望や仏師の表現方法、
あるいは時代的な流行などによっても大分相違するだろうと想像がつく。

三十二相が適用された仏像をスクリーンに映し、代表的な相についての
解説を加えて頂いた。その中のいくつかをご紹介します。
        肉髻相(にっけい)   手足指縵網相(しゅそくしまんもう)

    足跟広平相(そくこんこうびょう)    足下二輪相

       解説をされる小池さん      解説を聴く皆さん
 
これから仏像を拝観される際、本日の学習が大いに参考とるものと確信。
小池さんお疲れ様。
 
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☆☆本日の定例会でのホットなニュースは橘千鶴子さんご自慢の絵画。
橘千鶴子さんが絹谷幸二さんに描いて頂いた絵。
絹谷さんは当時、藝大の学生さんだったとのこと。
橘さんの宝物!!
 
絹谷幸二さんは現在 東京藝大名誉教授、大阪藝大教授
日本芸術院会員、独立美術協会会員と日本を代表する画家。
 
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☆幹事からのお薦め図書・・・關 信子 氏 の『仏像歳時記』
 「縁日」に代表される伝統的な催しに季節感がある。
 仏像を歳時記を通して、拝観することは新しい発見となった。
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なお、3月の見仏会は急遽、鎌倉・東慶寺に変更となった。理由は
東慶寺が仏像展を開催中であり、水月観音も予約なしで拝観できる。
精進料理も楽しみとなる。
 
 




2014年2月28日金曜日

平成26年度上半期 ゆうゆう館利用決定!


本日午前10時、ゆうゆう館団体利用抽選会に出席。
お蔭様で、4月以降も引き続き第三金曜日の午前中、使用させて
頂くことが決定。

利用申請に際し、提出した構成員名簿も36名と大所帯となっています。
今後ともご協力よろしくお願いします。

抽選会場に掲示の団体名
 
 
雛祭りを間近にし、ゆうゆう館の玄関には雛人形の折り紙が展示。
事務局・山口さんの力作にいつも心が和みます。