阿佐谷地域区民センターで7月実施の「奈良・京都の国宝仏」講演会を再度
開催した。7月応募者多数のため、抽選に漏れた方々向けに開かれた。
今回もお蔭様で90席準備の会場はほぼ一杯となり、ご参加の皆さんは
熱心に聴かれていた。
椅子席だけの会場はほぼ満席
本日のテーマは、「文化財保護法成立の推移」「国宝の件数」などを踏まえ、
奈良県の寺院が所蔵する天平時代以前の国宝仏にスポットを当てご紹介
した。皆さん一度や二度拝観されたことのある仏像ばかりと思う。
飛鳥、白鳳、天平の時代区分を横軸にし、制作技法(材質)の違いを縦軸に
してできた分類の中から、それぞれを代表する像を映像に映し、解説した。
美術史的な時代区分は諸説あり、また作品がどの時代に該当するかに
ついても議論がある。そのような不確定要素があることを前提で、ザックリ
とした話をさせて頂いた。
とりわけ、天平期は制作技法毎に数多くの名作があり、際立っている。
その一例を掲載すると次の通り。
薬師寺 新薬師寺
薬師三尊像 伐折羅大将立像
(銅造) (塑造)
興福寺 聖林寺
阿修羅立像 十一面観音立像
(脱活乾漆造) (木心乾漆造)
薬師寺の薬師三尊像も白鳳期の像ではないかとの論争もあるようだが、
天平期の像として分類した。
次回は、京都の国宝仏を寺院ごとにご紹介することにしている。
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